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* アーカイブ
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傾向:撻長 紫長 等 長受二度目の夜
たつきに愛撫されながら陰茎をしごかれて射精の快感に酔いしれる うっすら額にかいた汗で前髪が濡れている。「匠…」
「ん?」
いつもは警察官の威厳を保つかのようにかたい表情をしている匠が、しめった前髪の隙間からたつきを見上げてあどけない仕草で返した返事にすこし驚くたつき。 「俺のもしてくれないか」「…いいよ」
「口でしてくれ」「…」
匠がうつむいて黙ったのを見て(まずかったか)と戸惑うたつき。 「…わかった」 つぶやくとゆっくり撻器の竿の根元を掴んで顔を近づける匠。 「いいのか?」 やる気を見せる匠の様子を息を飲んで見守る撻器。 自分のものよりも長さも太さもある撻器のそそり立つ陰茎をじっと見つめる。先走りでてらてらと光る形のいい亀頭に寄せる唇が微かに震えている。 「…っ…はぁっ…」 戸惑いながら恐る恐る唇が開かれ、舌先が触れる。 敏感になった撻器の亀頭にかかる匠の吐息は熱く湿っている。 二〇一九年三月二十一日*
*
夜
部屋の扉を開けると撻器の匂いがした。 ベッドは乱雑に布団がめくれ、シーツにはシワが寄っていて、朝起きた時のままといった状態だった。 撻器が普段から寝起きしているベッドルームだった。 あのままシャワーから出て撻器のもとに戻らなければ、今頃ひとり客室で一夜を過ごすことになっていただろう。撻器がプライベートな寝室に連れてきてくれたことが、匠には嬉しかったが、そんな喜びはおくびにも出さないように気をつけながら、澄ました顔でベッドに腰をおろした。 少し話でもしようと、撻器のほうを振り返ると息つく暇もなく口づけられた。 口づけられながら、緊張して噛み締めていた歯を少しだけ開くと強引に舌を入れられ、深く絡みつくように口内をなぶられる。 急に激しく求められて心の準備が追いつかない匠は撻器の唇から逃れようと顔をそむけた。撻器は逃がさないとでも言うように匠の後頭部を掴んでさらに深く激しく口づけた。 二人の荒い息遣いと、粘膜と唾液の触れ合う淫らな水音だけが静まり返った寝室に響き渡った。 身をよじり体を求められる激しさから逃れようともがいている匠を、撻器は腕力で抑えつけ、ベッドに押し倒して馬乗りになった。匠の着ていたバスローブの合わせを荒々しくはだける。 「待っ、僕は、まだ、…」 匠は撻器の激しさにひるみ、許しを乞うように喘いだが、両腕を強く抑えつけられて逃げることができなかった。 撻器はあえぎながら顔を背ける匠の首筋を愛撫し、鎖骨のうえの薄い皮膚に歯を立てた。「っ、はっ」
匠が短いうめき声をあげる。 両腕を抑えつけたまま上から匠の体を見下ろす。 均整のとれた美しい体だった。鍛え上げられた厚い筋肉が美しい流線の凹凸を形づくり、荒い息づかいの音に合わせて肉体が拍動している。脈打つように動く体は艶めかしく、撻器はその内側の粘膜の熱とうねりを想像した。入れたい。
衝動が湧き上がるのを感じた。腰の奥に熱い欲望の火種がくすぶり始める。入れたい。こいつの中に俺の衝動を突き立てたい。 撻器の湿った舌が乳首をなぶり、口に含んで吸い上げられると匠は思わず腰を浮かせて快楽の吐息を漏らした。喘ぎ声をあげるのを恥じて必死に息を殺して耐えているものの、強い快感に思わず小さく吐息が漏れてしまう。 (これじゃまるで、僕が女みたいだ…) 女のように扱われて戸惑う匠の困惑など撻器はお構いなしだった。 撻器の指先が匠の乳首をつまみ、親指の腹で撫でるように揉み上げる。 「っ…っあ…」 強い快感に背を反る、妙に初々しい反応を見て撻器は内心面白がった。 普段はツンツンして偉そうにしているくせに、余裕の無さそうな姿を晒してくれるのは愛おしい。 緊張しているのか、組み敷いた匠の体はこわばって、うっすら汗をかいている。 声を押し殺し、顔を背けて羞恥に喘いでいる匠を見ていると、撻器のなかの加虐心が煽られる。もっといじめてやりたい… 乳首を吸い舌でなぶりながら抑えつけていた腕を離し、内腿に指を這わせる。 「待っ、撻器!」 滑るように内腿をなぞり、焦らすようにゆっくりとその奥へと指を這わせる。性器にたどり着くと、撻器は根元からそれを強く握った。思いのほか、匠のそれはかたく熱く勃ち上がっていた。 男の経験は無いって言ってたわりに十分興奮してるじゃないか。夜
二〇一八年十二月二日*
*
出張(一)
枕に顔を埋めてうとうとしていた矢先に、脇腹の辺りから男の腕が侵入してきて胸の方に手を伸ばしてくる。 「紫音…お前のベッドはあっちだ」 目を閉じたまま眉間にしわを寄せて真鍋匠はまとわりついてくる紫音の腕を払いのけた。紫音は寝ながら抱き枕でも探すような動きで負けじと脚を絡めて体をすり寄せる。 「…紫音、離れろ」 わざとらしい寝息をたてながら、紫音は拒絶を無視して真鍋匠の胴体に腕を回し胸元に手を滑り込ませた。「紫音!」
体を弄られるくすぐったいような気恥ずかしい感覚に我慢できなくなった真鍋匠は声を荒げて起き上がると、自分のベッドに勝手に潜り込んで眠っている紫音の肩を強く押しのけた。 「何考えてるんだ、お前は。僕の布団に入ってくるな」 紫音は寝たふりをしたまま動こうとしない。 真鍋匠はため息をつき「勝手にしろ。僕があっちで寝る」 とつぶやくと、掛け布団を乱暴に紫音の頭の上に放り投げてベッドを降りようと体をひねった。突然、紫音が腰のあたりに抱きついた。「おい、いい加減…」うんざりした顔で引き剥がそうと振り返ると、紫音はさっきまで寝たフリをしていたくせにやけに素早い動きで真鍋匠の両足を跨いで体の上に覆いかぶさった。 胸に顔を埋めてじっと動こうとしない紫音の頭を見つめる。 そのまま寝るつもりか? どかそうと身じろぐも、ガッチリとマウントポジションを固めている巨体はびくともしない。出張(一)
二〇一八年八月十九日* #紫長
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*
黒沢さん(一) タクシーが止まった場所にある一軒家に明かりはついていなかった。 足元がおぼつかない黒沢さんを肩に抱えてタクシーを降り、玄関先に立った。「今鍵を出すからちょっと待って」 真っ暗な玄関先で手元がよく見えない黒沢さんがチャリチャリ金属の音を立てて家の鍵を取り出した。静まり返った深夜の住宅街に、ガチャリと玄関の鍵が開く音が響いた。 真鍋くんが玄関の扉を開けながらそっと中を覗き込み、「お邪魔します」と挨拶をする。 「気にしないで大丈夫、誰もいないから」 黒沢さんはそう言いながら真鍋くんの肩を離れて玄関の上がりに腰を下ろすと靴を脱ぎ始めた。 「ご家族は留守なんですか?」 「うん、いないよ。僕、離婚してるから」 「…すみません」 「いいんだよ、いいんだよ、気にしないで。さあ上がって真鍋くん」 ドスドスと足音をたてて暗い廊下を進んでいく黒沢さんの後ろ姿を追って、真鍋くんも靴を脱いで玄関先に上がる。 しゃがんで自分の靴を揃え、つま先を外に向けて置く。黒沢さんの革靴が脱ぎっぱなしで左右バラバラに放り出されていたので、それも揃えて自分の靴の横に置いた。 黒沢さん(一) 二〇一八年八月十九日* #モブ長
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------------------------- 2017–2020 ⛺️・長雨Details
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